その唇は紅き血に濡れて

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  日常のすぐそばに潜む、非日常  

「………。血、吸えよ」

「なっ………!?」

手を引かれた勢いであたしはそのまま亜久津の胸に収まった。
ふわりと薫る、煙草の匂い。

「キツいんだろ?さっさと吸え。」

……………本気で、言ってんの、コイツ。
ついさっきあたしの……アレを見たくせに、自分の血吸わせようとしてるんだよ?

「……加減は、するけど。………ごめんね」

結局あたしは発作に耐え切れず、亜久津の首筋に牙を突き立てた。
プツリ、皮膚の破れた感触。

「……………っっ」

さすがの亜久津もその瞬間、息を詰まらせる。
ごくり、と一口、血を飲み下した。
(う、わ…すご、おいしい………)
アイツの血も飲み慣れていていて大好きなんだけど。
亜久津の血は少し刺激があって………いくら飲んでも、飽きない。
もう少し、また少しと、欲しくなる。
でも……いい加減にしないと、亜久津の体に負担が懸かる。

「……ごちそうさま」

あたしは首筋から口を放すと、ペロリと唇を舐めた。

「………うまかったかよ?」
「ん…、やっぱオーラのある奴は違うね。すっごくおいしかった」

そう答えると、亜久津は軽く目を見張った。
……………案外、かわいいじゃん。

「煙草やら酒やらやってる俺がかよ?」

「あたしにはそんなの関係ない。血はね、持ち主のオーラとか気配で味が違うの。
亜久津のオーラは強くて、深い。だからすごく、おいしい」













>>後書きと書いて言い訳と読む
とうとう書けました、吸血シーン・・・・・・。
やっぱり亜久津の喋り方が上手く出来ないですね(汗)
ってか名前が・・・・・・!!!
すんません、次の章からはバンバン名前呼び出ますのでOTL
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